なぜ「夏の停電」は命に関わるのか
夏は、台風や落雷、それに猛暑による「電力ひっ迫」もあって、停電が起きやすい季節です。そして停電でエアコンが止まると、室温は一気に上がります。
熱中症は、屋外だけのものではありません。風通しの悪い室内でも、じゅうぶん起こります。特に怖いのが”寝ている間”。気づかないうちに体温が上がり、高齢の方は命に関わることもあります。暑さを感じにくい高齢者・子ども・ペットには、まわりがこまめに気を配ってあげてください。
めまい・吐き気・水分がとれない・ぐったりしている——こんな時は我慢せず、すぐ涼しい場所へ。症状が重ければ、ためらわず119番です。命がいちばん大切です。
【最優先】まず”体”を冷やすグッズ
停電時にいちばん大事なのは、食べ物より”体”です。冷やすと効くのは、首・脇の下・足の付け根。太い血管が通っているので、ここを冷やすと全身が早く涼しくなります。停電の直後なら、冷蔵庫の保冷剤や凍らせたペットボトルがまだ冷たいので、タオルで包んで当てましょう。
そのうえで、電気がなくても体をひんやりさせる「涼感グッズ」があると、ぐっと楽になります。
涼感グッズ|電気がなくても、ひんやり
停電中は「電気がいらない」グッズが主役になります。体を直接ひんやりさせる、頼れる涼感アイテムです。
◆ 冷感タオル(濡らして振るだけ)
水に濡らして振るだけでひんやりするタオル。電気いらずで、首に巻けば熱中症対策になります。乾いたら、また濡らせば復活します。
◆ ネッククーラー(冷感リング・PCM素材)
首にかけるだけのひんやりリング。結露せず、繰り返し使えるPCM素材タイプが人気です。一定温度で自然に冷えるので、屋内の停電時にも使いやすい。
◆ 冷却ボディシート・冷却スプレー
汗を拭いてさっぱりできるボディシートや、衣類にかけるとひんやりするスプレー。電気不要で、お風呂に入れない停電時の衛生・体感温度対策に役立ちます。
冷蔵庫の食材を守る|保冷剤の使い方
体が落ち着いたら、次は冷蔵庫です。停電したら、冷蔵庫は「開けない」のが鉄則。開けなければ、冷蔵庫はおよそ4〜6時間、ぎっしり詰まった冷凍庫は24〜48時間ほど冷たさを保ちます。そして、ここで活躍するのが保冷剤です。
保冷剤|冷蔵庫・クーラーボックスを冷やす
普段から冷凍庫に保冷剤を常備しておけば、停電したらすぐ、冷蔵室やクーラーボックスに移して、食材の冷たさをキープできます。凍らせたペットボトルも、同じように使えます。よく使う食材を保冷バッグやクーラーボックスにまとめておくと、冷蔵庫の開け閉めも減らせます。
- 冷たさが長く続く、強力タイプ・ハードタイプを選ぶ
- 冷蔵庫やクーラーボックスに入れやすい、大きめ・板状のもの
- 繰り返し冷凍して使えるもの。普段から冷凍庫に入れておけば、停電直後すぐ使える
- 大きめのクーラーボックスと併用すると、食材をさらに長く守れる
食べる順番は、傷みやすいものから(1日目=肉・魚・乳製品、2日目=冷凍食品、3日目以降=缶詰・レトルト)。ただし夏は食中毒が怖いので、ニオイや見た目があやしいものは、もったいなくても食べないでください。
水分と塩分をしっかり|経口補水液
汗をかくと、水分といっしょに塩分(電解質)も失われます。だから、水だけより、経口補水液や、水+塩・塩あめのほうが安心です。のどが渇く前に、少しずつ補給するのがコツ。停電で冷たい飲み物が作れない時こそ、常温保存できる経口補水液が活きます。
経口補水液|停電時の備えに常備
- 水分と塩分を効率よく補える、電解質バランスの整ったもの(OS-1などが代表的)
- 常温で長期保存できるペットボトルタイプを備蓄に
- 粉末タイプは軽くてかさばらず、水に溶かすだけ。備蓄向き
※経口補水液は、軽い脱水時の水分・塩分補給を助けるものです。ぐったりする・水分がとれないなど症状が重い時は、無理に飲ませず119番を。
風をつくる|充電式扇風機
停電中は、コンセントが使えません。だからこそ、充電して使える扇風機が命綱になります。霧吹きで体を軽く濡らして風を当てると、気化熱でぐっと涼しく感じます。
充電式扇風機|停電中の”風”を確保
- USB充電・大容量バッテリーで、長時間(できれば夜通し)回せるもの
- 卓上+首掛けの両用や、持ち運びやすいハンディタイプが便利
- 風量調整つきだと、弱運転で長持ちさせられる
◆ 卓上・ハンディ扇風機
◆ 首掛け扇風機(両手が空く)
長引く停電は「電気の確保」がカギ
扇風機もスマホも、結局は電気が必要です。停電が長引きそうなら、ポータブル電源が一台あると、状況が大きく変わります。
ポータブル電源は種類も価格も幅広いので、選び方を別の記事でじっくり解説しています。停電対策の本命として、ぜひこちらも読んでみてください。
そこまでは…という方も、モバイルバッテリーだけは、満充電で常備しておきましょう。スマホは情報と連絡の命綱です。停電時は画面を暗くして、省電力モードで節約を。
無理せず”涼しい場所へ”も立派な防災
家の中が危険な暑さになったら、迷わず涼しい場所へ移りましょう。車のエアコンで一時的に涼む、近くの涼しい施設や避難所に行く——これも立派な防災です。ご近所どうし声をかけ合うのも、大きな力になります。特に、高齢の家族がいるご家庭は、早めの判断を。
真夏の停電・備えチェックリスト
最後に、今日のまとめです。いちばん効くのは”普段の備え”。今日ひとつでも準備しておくと、本当に安心です🌸
- 保冷剤(冷蔵庫・クーラーボックス用/大きめ・繰り返し)
- 冷感タオル・ネッククーラー(電気いらずの涼感グッズ)
- 冷却ボディシート・スプレー
- 経口補水液(ペットボトル+粉末タイプ)
- 充電式扇風機(卓上・首掛け)
- モバイルバッテリー(満充電で常備)
- ポータブル電源(夜を越せる本命の備え)
- 凍らせたペットボトル(冷凍庫に常備)
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