女性の防災に防犯グッズを|避難所・停電時に身を守る備え5選

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災害への備えを調べるなかで、「避難所や停電した夜が、防犯の面で不安」と感じたことはありませんか。声に出しにくいテーマなので、家族にも相談しづらいという方が多いです。

結論からお伝えします。災害時の防犯は、「音・光」の道具をふだんのかばんに入れ、「鍵」を家に1つ足しておくこと。そして「2人以上で行動する」という約束を家族でしておくことで、今日から備えられます。

このブログは、防災士試験に全問正解で合格した防災士・安心こちゃんが運営しています。この記事では、国の公的な調査と指針を根拠に、災害時に防犯リスクが上がる理由と、身を守る行動のコツ、そして防災士の目線で選んだ防犯グッズ5つを紹介します。

読み終える頃には、「何をかばんに入れて、家族と何を決めておけばいいか」がはっきりします。

災害のあとに、実際に起きたこと

まず、事実を淡々とお伝えします。

東日本大震災のあと、支援団体「東日本大震災女性支援ネットワーク」が約1年かけて、災害後の暴力について事例を集める調査をしました。集まった事例は82件。そのうち、性暴力や性的な嫌がらせなどの被害に遭った方は29人でした。被害者の年齢は10歳未満から60代までで、女の子だけでなく男の子も含まれています。

この問題を受けて、国も動いています。内閣府は2020年5月に「男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドライン」を作り、避難所の運営者に向けて、男女別のトイレ・照明・鍵・巡回・性暴力防止の啓発を「やるべきこと」として明記しています。

つまり、災害時の防犯は「考えすぎ」でも「めったにない話」でもなく、国が公式に対策を求めるほど、現実にある課題です。

ここで、いちばん大事なことを先に言います。

万が一被害に遭っても、悪いのは100%加害者です。服装も、行動も、備えの有無も、被害の言い訳にはなりません。この記事の備えは「あなたの行動を制限するため」ではなく、「不安をひとつずつ安心に変えるため」のものです。

災害時に防犯リスクが上がる3つの理由

ふだんの生活で私たちを守っているものが、災害時にはいくつも止まります。理由がわかると、対策もはっきりします。

理由1 明かりが消える

停電すると、街灯も、建物の廊下も、トイレも暗くなります。人の目が届かない暗がりが、街じゅうに一気に増えます。

理由2 鍵がなくなる

避難所の生活には、個室の鍵がありません。自宅も、窓ガラスが割れたり建て付けが歪んだりすると、施錠が不完全なまま夜を過ごすことになります。

理由3 見知らぬ人との距離が近くなる

避難所では、知らない人どうしが同じ空間で寝起きします。支援や安否確認を装って近づく人を、見た目で区別することはできません。先ほどの調査では、見知らぬ人からだけでなく、顔見知りから被害が起きた事例も報告されています。

お金をかけずに、今日からできる行動のコツ

道具の前に、無料でできることからお伝えします。内閣府のガイドラインが避難所運営者に求めている内容と、同じ考え方です。

避難所では「2人以上」を基本にする

トイレ・入浴・物資の受け取りなど、席を立つときは家族や近くの人と2人以上で動きます。夜のトイレは特にです。「一緒に行ってもらえますか」は、恥ずかしいお願いではなく、国のガイドラインにも書かれている標準の行動です。

寝る場所は「人目のある場所」を選ぶ

出入口から死角になる隅や、間仕切りの奥まった場所より、運営スタッフの目や人の通りがある場所のほうが安全です。周りの音や視線が気になって眠れない問題は、耳栓やアイマスクで解決できます。詳しくは避難所で快適に眠る方法にまとめています。

「おかしい」と感じたら運営に伝える

避難所の巡回や照明の増設は、運営側の仕事として国が求めていることです。「夜のトイレが暗い」「巡回してほしい」と伝えるのは、クレームではなく正当な要望です。言いづらいときは、家族や周りの女性と連名で伝える方法もあります。

在宅避難の夜は「外に出ない仕組み」を作る

停電した夜に屋外や共用部のトイレへ行くのは、転倒の面でも防犯の面でもリスクがあります。携帯トイレが家にあれば、夜は一歩も外に出ずに済みます。断水時のトイレ全般は災害時のトイレ問題完全ガイドをどうぞ。

車中泊は「場所選び」が第一

管理者がいる指定避難所の駐車場など、人の出入りがある場所に停めます。全部の窓の施錠と、外から中が見えない目隠しをセットにしてください。

防災士が選んだ防犯グッズ5選

ここからは道具です。選んだ基準は「音・光・鍵」の3つがそろうこと、電池が手に入りやすいこと、置き場所や持ち歩きに無理がないことです。

1位 防犯ブザー(アスカ GE071AW)

いちばんのおすすめは、事務用品メーカー・アスカのシンプルな白い防犯ブザーです。

防犯ブザーには、全国防犯協会連合会が定めた「優良防犯ブザー」の推奨基準があります。柱になる数字は音量85dB以上。この製品の音量はちょうど85dBで、その音量ラインを満たします。生活防水と抗菌加工つきで、飾りのない白いデザインなので、大人のかばんにも自然になじみます。

大きな音の役割は、相手を撃退することではなく、「人の注意をこちらに集めること」です。大声は、いざという時には出ないことがあります。ピンを引くだけで鳴り続ける道具に、その仕事を任せてください。

注意点は2つ。かばんの奥ではなく、外側のベルトやポケットなど「3秒で手が届く場所」に付けること。そして月に1回、電池を確かめることです(電池切れの防犯ブザーは、ただの飾りです)。この製品には電池残量をLEDで確かめるボタンが付いているので、月1回の点検がボタン1つで済みます。

2位 救助笛(コクヨ 防災の達人 ツインウェーブ)

2位は、地震対策と防犯を1つで兼ねる救助笛です。

コクヨのツインウェーブは、人の耳に届きやすい3200Hzと4800Hzの2つの音が同時に鳴る設計で、肺活量の少ない方でも、少ない息で大きな音が出ます。電池がいらないので、電池切れの心配がそもそもありません。

防犯ブザーとの使い分けはこうです。ブザーは「異変を周囲に知らせて注意を集める」道具、笛は「がれきの下や建物の中から、自分の位置を知らせ続ける」道具。家の鍵に笛、かばんにブザーと、両方持つのが防災士のおすすめです。

3位 工事不要の補助錠(ノムラテック どあロックガード)

3位は、在宅避難と仮住まいの「鍵」を増やす道具です。

どあロックガードは、ドア枠に挟んで取り付ける後付けの補助錠です。工事も穴あけも不要なので、賃貸でも使えます。ダイヤル式で暗証番号は1万通り。災害で建て付けが不安になった自宅や、みなし仮設・ホテル避難など「鍵がひとつしかない部屋」で、内側からの守りを一段増やせます。

注意点は、外開きのドア専用であることです。日本の玄関ドアの多くは外開きですが、購入前にご自宅のドアの開く向きを確認してください。

4位 ヘッドライト(GENTOS CP-195DK)

4位は明かりです。防犯の基本は「暗がりを作らないこと」なので、明かりは立派な防犯グッズです。

GENTOSのCP-195DKは、単3形電池1本で使える小型のヘッドライトです。頭に着ければ両手が空くので、夜のトイレへの往復や、子どもと手をつないで歩くときに強いです。スマホのライトと違って、バッテリー残量を気にせず使えます。防水仕様で、雨の夜の移動でも使えます。

同じCP-195シリーズの色違い(黒)は、当ブログ経由で実際に購入されています。ヘッドライトは他の選択肢も防災ヘッドライトおすすめ10選で比較しています。

5位 携帯トイレ(BOS 非常用トイレセット)

5位は、意外に思われるかもしれませんが、携帯トイレです。

理由はシンプルで、断水時の夜にいちばん外へ出たくなる用事がトイレだからです。家に携帯トイレがあれば、停電した夜に暗い屋外や共用部へ行く必要がなくなります。「行かずに済む仕組み」は、どんな護身術より確実です。

BOSの非常用トイレセットは、防臭力に定評のある処理袋のセットで15年保存できます。当ブログ経由でいちばん選ばれている非常用トイレです(2026年8月実績)。使い方のコツは携帯トイレの使い方にまとめています。

もしもの時の相談先(スマホにメモしてください)

備えの最後のひとつは、相談先を知っておくことです。ここだけスクショかメモをおすすめします。

  • #8891 … 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター(全国共通・最寄りの窓口につながります)
  • #8008 … DV相談ナビ(配偶者・パートナーからの暴力)
  • #9110 … 警察相談専用電話(緊急ではないが相談したいとき)
  • 110 … 緊急時

被害に遭ったとき、あなたは何も悪くありません。時間が経ってからの相談でも大丈夫です。ひとりで抱えず、番号を頼ってください。

避難所の運営側・ご家族へ

避難所運営に関わる方には、内閣府の「男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドライン」の避難所チェックシートが実用的です。男女別トイレ・照明・鍵・巡回・相談窓口の掲示という形で、やることが具体的に書かれています。

ご家族へ。この話題は、当事者からは言い出しにくいものです。「避難するときは2人で動こう」と、備える側から先に声をかけてもらえると、それだけで備えがひとつ完成します。

まとめ|音と光はかばんに、鍵は家に

  • 災害時の防犯リスクは「明かりが消える・鍵がなくなる・知らない人との距離が近くなる」の3つから生まれます
  • 行動の基本は「2人以上で動く」「人目のある場所を選ぶ」「おかしいと思ったら運営に伝える」
  • 道具は音(ブザー・笛)、光(ヘッドライト)、鍵(補助錠)、そして夜に外へ出ないための携帯トイレ

今日の一歩は、かばんの外ポケットに防犯ブザーか笛を1つ付けること。そして、スマホのメモに「#8891」と入れておくこと。ここまでで、この記事の備えは半分完成です。

残りの半分は、ご家族との「2人以上で動こう」のひとことです。今夜の食卓でどうぞ。

非常用トイレをまだ備えていない方は、非常用トイレのおすすめランキングから始めるのが近道です。

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