「避難所で動かない日々が続いて、体が弱っていく…」
そんな声、能登地震の被災者から多く聞こえてきました。
2024年1月の能登半島地震では、長期避難生活でエコノミー症候群・廃用症候群・ロコモ(運動機能低下)が深刻化。実は、1週間寝たきりでいるだけで筋力は10%低下し、高齢者なら2週間で歩けなくなることもあるんです。
運動不足は災害関連死の隠れた原因。家具固定や食料備蓄の備えと同じくらい、「動ける体を維持する備え」も大切です。
この記事では、防災士・安心こちゃんが「運動不足の健康影響」「避難所でできる7つのトレーニング」「エコノミー症候群予防」「子ども・高齢者の運動サポート」「在宅・車中泊での運動術」「心と体のリフレッシュ」まで、災害時の運動を徹底解説します。動ける体が、家族の命を守ります💪
災害時の睡眠・休息ガイドでは「眠ること」を、災害時の食事・栄養ガイドでは「食べること」をお伝えしました。今日のテーマは「動くこと」。睡眠・食事・運動は健康の3本柱なんです💪
なぜ災害時の運動が命を守るのか
「災害時に運動なんてしてる場合じゃない」と思いますか?実は動かないことが、新たな命のリスクを生むんです。
運動が果たす5つの役割
筋力・骨密度の維持
運動しないと筋力は1日で1%、1週間で10%低下。骨も弱くなります。高齢者は2週間で歩けなくなることも。
免疫力の維持
適度な運動は免疫機能を活性化。避難所で流行する感染症から家族を守ります。
1週間で10%・1ヶ月で30%
高齢者なら2週間で歩行困難になることも
災害時は身体的・精神的に疲れて「じっとしていたい」気持ちになります。でも、動かないことが命を奪うのが現実。1日10分のストレッチ・足踏みでも、家族の命を守ります🌸
能登地震で見えた廃用症候群の現実
能登半島地震では、運動不足による身体機能の急激な低下が大きな課題となりました。
能登地震で報告された運動関連の課題
- 長期避難生活でエコノミー症候群・血栓症が多発
- 2週間以上動かない高齢者が歩行困難に
- 子どもの遊び場所がなくストレス・運動不足
- 仮設住宅・避難所が狭くて動けない
- 寒さで外に出ない→運動不足→筋力低下
- 持病(糖尿病・心疾患)が悪化
- 不眠とうつが運動不足で悪化
- 転倒・骨折リスクの上昇
- 「ロコモ予備軍」が大量発生
- 復興期にリハビリ需要急増
ある80代女性は、地震前は元気に畑仕事をしていましたが、避難所で2週間ほぼ寝たきりに。その後、自宅に戻った時にはつかまり立ちすらできない状態に。リハビリを始めましたが、もとの生活には戻れませんでした。「もし避難所で1日10分でも体を動かしていれば違ったかもしれない」と医師が話していました🌸
「廃用症候群」とは?
廃用症候群とは、使わない機能はどんどん衰えるという現象。災害時の長期不活動で急速に進行します。
| 機能 | 1週間で | 1ヶ月で |
|---|---|---|
| 筋力 | 10〜15%低下 | 30〜40%低下 |
| 骨密度 | 1%低下 | 3〜5%低下 |
| 心肺機能 | 10%低下 | 20〜30%低下 |
| バランス能力 | 顕著に低下 | 転倒リスク急増 |
運動不足が引き起こす5つの健康問題
避難生活の運動不足は、具体的に体にどんな影響を及ぼすのでしょうか?
① エコノミー症候群(深部静脈血栓症)
長時間同じ姿勢で足の静脈に血栓が形成。これが肺に流れて肺塞栓症になると突然死のリスク。能登地震・車中泊避難ガイドでも触れた最大の危険。
② 筋力低下→ロコモティブシンドローム
筋力・骨・関節の機能が衰えて立つ・歩くが困難になる状態(ロコモ)。一度なると元に戻すのが大変です。
③ 持病の悪化(糖尿病・心疾患・高血圧)
運動は血糖・血圧コントロールに必須。動かないと持病が一気に悪化します。災害医療・薬の確保ガイドと合わせて備えを。
④ うつ・不安の悪化
運動不足はセロトニン分泌減少でメンタル悪化。災害ストレスとあわさって、うつ症状が深刻化。
⑤ 転倒・骨折リスク
筋力・バランス能力が低下し、ちょっとした段差でも転倒。高齢者の骨折は寝たきりへの直行便。
避難所でできる7つのトレーニング
避難所のような狭い場所でもできる運動を7つ紹介します。1日10分から始めましょう。
🧘 全身ストレッチ(基本)
朝起きた直後・就寝前に5分ずつ。関節をほぐして血流を改善します。
具体的な方法:
- 首回し:左右5回ずつ
- 肩回し:前後10回ずつ
- 腰ひねり:左右10回
- 足首回し:左右10回ずつ
- 背伸び:5回
- 深呼吸:5回
🚶 足踏み運動(有酸素)
その場で足踏みするだけ。1日3回×3分で十分な効果。
具体的な方法:
- 立ったまま、その場で足踏み
- 太ももをしっかり上げる
- 腕も振ると効果UP
- 音楽に合わせるとリズム良く
- 家族で一緒に楽しめる
💪 椅子スクワット(下半身強化)
椅子を使った安全なスクワット。太もも・お尻の筋肉を維持。
具体的な方法:
- 椅子の前に立つ
- ゆっくり座る→立ち上がるを繰り返す
- 1セット10回×3セット
- 膝が痛い人は浅めに
- 家族で回数を競うのも楽しい
🦵 片足立ち(バランス)
転倒予防に最強。1日1分×左右で大きな効果。
具体的な方法:
- 壁・椅子につかまる(高齢者は必須)
- 片足を浮かせて1分キープ
- 左右交互に
- ふらつきが減ってきたら手を離す
- 毎日続けることが大切
🛏️ 椅子に座ったまま運動(高齢者向け)
椅子から立てない方でもできる。足首の上げ下げ・膝の曲げ伸ばし・腕回し。寝たきり予防に最適。
🚶 避難所周辺の散歩
外出可能なら1日2〜3回、避難所周辺を10〜15分散歩。日光を浴びることで体内時計もリセット。
避難所運動の3つのコツ
運動を続けるコツ
- 毎日同じ時間に運動(習慣化)
- 家族・友人と一緒にやる(モチベ維持)
- 無理しない・痛みがあれば中止
- 水分補給を忘れない
- 運動前後に深呼吸
- 達成感を記録(○日続いた!)
- 運動後は温かい飲み物でリラックス
- 避難所運営に「運動タイム」を提案
エコノミー症候群を防ぐ運動法
能登地震の災害関連死の大きな要因のひとつ、エコノミー症候群。予防運動を徹底しましょう。
エコノミー症候群の発症リスク要因
- 長時間同じ姿勢(車中泊・避難所の硬い床)
- 水分摂取不足(トイレを我慢)
- 下半身の運動不足
- 窮屈な服装(きついジーンズ等)
- 肥満・喫煙・年齢(40代以上)
- 持病(心疾患・がん・妊娠中)
- 過去にエコノミー症候群経験あり
これらの方は特に予防運動が必須です。
エコノミー症候群予防の5つの運動
エコノミー症候群予防の生活習慣
必ず守ること
- 水分を1日2L以上(トイレを我慢しない)
- 2時間に1回は立ち上がる
- 就寝時に足を少し高く上げる
- 窮屈な服を避ける(ジーンズ・ガードル)
- 弾性ストッキングを活用
- 禁煙・節酒
- 持病薬を継続服用
避けるべきこと
- 長時間同じ姿勢で座る/寝る
- 水分摂取を控える
- 窮屈な服を着る
- 足を組んで座る
- 過度な飲酒・喫煙
- 運動を全くしない
子ども・高齢者の運動サポート
家族構成によって、運動のニーズが大きく異なります。属性別の対策を解説。
遊びと運動を組み合わせて発散
子どもはストレス発散と成長のために運動が必須。避難所では遊び場が限られて深刻な問題に。
必須対策:
- ラジオ体操(YouTube活用)
- 手遊び・じゃんけんゲーム
- 避難所でのかくれんぼ・しっぽとり
- 絵本読み聞かせ+体操
- 外出可能なら散歩・ジョギング
- 音楽に合わせてダンス
- 避難所での子どものケアガイド参照
仕事・家族ケアの合間に短時間運動
大人は家族のケアで自分の運動を後回しにしがち。意識的に短時間でも運動を。
必須対策:
- 朝5分・夜5分のストレッチ
- 足踏み運動(調理中・テレビ見ながら)
- 椅子スクワット10回×3セット
- 家事を意識的に行う(運動代わり)
- 子ども・高齢者と一緒に運動
- 女性用防災グッズ10選でも触れる骨盤底筋運動
転倒予防+筋力維持が最優先
高齢者は2週間で歩行困難になるリスク大。家族のサポートが命綱。
必須対策:
- 椅子に座ったままの運動
- つかまり立ち・片足立ち(壁つかまる)
- 家族と一緒の散歩(転倒予防)
- 1日のスケジュールに運動時間
- 体力に応じた段階的増量
- 持病に配慮した運動法
- 家族・スタッフが声かけ
- 高齢者向け防災対策10選参照
母体と赤ちゃんを守る適度な運動
妊婦は動かなさすぎ・動きすぎ両方危険。医師相談しつつ適度に。
必須対策:
- マタニティヨガ・軽いストレッチ
- 10〜20分の散歩
- 足のむくみ予防運動(かかと上下)
- 骨盤底筋運動
- 水分補給を意識的に
- 無理をしない・違和感あれば中止
- 育休・産休パパママ防災ガイド参照
在宅避難・車中泊での運動術
避難所以外の場所でも、適切な運動で家族の体力を守れます。
在宅避難での運動
家事を運動として活用
掃除・洗濯・料理は立派な運動。意識的に体を動かすと、運動量が増えます。
階段の昇り降り
家に階段があれば1日10往復を目安に。下半身強化に最適。
YouTubeのフィットネス動画
停電復旧後はYouTubeの5〜10分フィットネス動画を活用。バリエーション豊富。
車中泊での運動
能登地震では車中泊でのエコノミー症候群死亡事例が複数発生しました。車中泊避難完全ガイドでも警告した「絶対やるべき運動」を必ず実践してください💪
2時間ごとに車から出る
長時間座りっぱなしは絶対NG。2時間に1回は車外で5分以上歩く。
車内でできる運動
足首・足指運動・ふくらはぎマッサージ・首肩のストレッチを頻繁に行う。
水分補給を怠らない
「トイレが面倒」と水分を控えるのは命に関わる。1日2L以上を意識的に。
心と体をリフレッシュする運動
運動は単なる身体活動ではなく、心の健康にも直結します。心身一体のケアを意識しましょう。
心も癒す5つの運動
深呼吸+ストレッチ
深呼吸しながらゆっくりストレッチ。副交感神経が活性化し、ストレス軽減。
音楽に合わせて踊る
好きな音楽でダンス。楽しく体を動かすことで気分も上昇。子どもも喜ぶ。
家族で一緒に運動
家族みんなで運動する時間は絆を深める機会。災害後の家族の心の支えに。
運動と栄養・睡眠の関係
運動は食事・睡眠とセットで考えると効果倍増。三本柱を意識しましょう。
運動効果を高める栄養
運動と一緒に摂りたい栄養素
- タンパク質(筋肉の材料):魚缶・大豆・プロテインバー
- 炭水化物(エネルギー源):米・パン
- ビタミンB群(代謝):野菜・ナッツ
- マグネシウム(筋肉痙攣予防):ナッツ・海藻
- 水分(脱水予防):1日2L以上
- カリウム(筋肉機能):バナナ・芋
- カルシウム(骨):魚缶・牛乳
詳しくは災害時の食事・栄養完全ガイドを参照してください🌸
運動と睡眠の好循環
就寝3時間前までに運動を終える
就寝直前の激しい運動は覚醒してしまう。3時間前までに終わらせる。
就寝前は軽いストレッチ
寝る前のゆっくりストレッチ・深呼吸は副交感神経を活性化、入眠を助ける。
FAQ|よくある質問5問
まとめ|動ける体は最強の防災装備
災害時の運動・身体機能維持の重要ポイント
- 能登地震で運動不足による廃用症候群が深刻化
- 1週間寝たきりで筋力10%低下、高齢者は2週間で歩行困難
- 運動不足の5大悪影響:エコノミー症候群・ロコモ・持病悪化・うつ・転倒
- 避難所でできる7つのトレーニング(ストレッチ・足踏み・スクワット・片足立ち等)
- エコノミー症候群予防の5つの運動と生活習慣
- 家族別:子ども・大人・高齢者・妊婦で運動の中身が違う
- 在宅・車中泊でも適切な運動で体力を維持
- 運動は心の健康にも直結(セロトニン)
- 運動・栄養・睡眠の三本柱で健康を守る
- 動ける体は最強の防災装備。1日10分から始めよう
能登地震で「2週間動かないだけで歩けなくなった高齢者」のニュースを聞いた時、私は本当に衝撃でした。家具固定や食料備蓄は意識する方が多いのに、「動ける体を維持する備え」を意識する方は少ない。
でも、運動こそ「無料で・特別な道具不要で・今すぐ始められる」最強の備えなんです。今日から1日10分、家族みんなでストレッチを始めませんか?
南海トラフ最前線の四国に住む私も、家族で毎朝ラジオ体操を続けています。たった3分の運動が、家族の命を守ります💪
動ける体は、最強の防災装備です🌸


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