真夏の昼、突然エアコンが止まる。夏の停電でいちばん怖いのは、雨でも風でもなく暑さです。閉め切った部屋は、数時間で危険な温度になります。
でも、最初の30分の動き方を知っていれば、あわてずに済みます。この記事では、停電した直後にやることを順番に、そのあと停電が長引いた場合の備えまでお話しします。
最初の30分にやること5つ
順番に意味があります。上から順にやってください。
①冷蔵庫を開けない
停電に気づいた瞬間、つい冷蔵庫を確認したくなります。これがいちばんの損です。冷蔵庫は開けなければ2〜3時間、冷凍室は半日ほど冷たさを保ちます。開けるたびに冷気が逃げて、その時間が縮みます。中身の確認はあとで一度にまとめてやります。
②凍らせたペットボトルを出す
冷凍庫にペットボトルの飲み物を凍らせてある方は、ここで1本だけ取り出します。保冷剤の代わりに首すじやわきの下を冷やせて、溶けたらそのまま飲めます。ふだんから2本ほど凍らせておくと、停電のたびにこの保険が効きます。
③電池の扇風機と保冷剤で、一部屋に集まる
家じゅうを涼しくすることはできません。家族で一部屋に集まって、電池で動く扇風機と保冷剤をそこに集中させます。風が体に当たるだけで、体感はかなり変わります。
④カーテンを閉める
直射日光は室温を確実に上げます。日の当たる窓のカーテンを閉めて、外からの熱を減らします。夜になったら逆に窓を開けて、風の通り道を作ります。
⑤室温28度を超えたら、我慢しない
高齢の方の熱中症は、半分近くが家の中で起きています。目安は28度です。超えたら「復旧を待つ」のをやめて、冷房の効いた場所(ショッピングモール・図書館・自治体の開放施設)へ移動してください。我慢は備えではありません。
数時間たったら:冷蔵庫の中身は「食べる順番」で守る
停電が数時間続いたら、冷蔵庫の中身を一度で確認して、食べる順番を決めます。順番は冷蔵室→冷凍室→常温の備蓄です。傷みの早い肉・魚・乳製品から食べて、開けなければ冷たい冷凍室はあと回し。缶詰やレトルトなどの常温の備蓄は、いちばん最後まで待てます。
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停電が長引くなら:扇風機を一晩動かせる備え
真夏の停電で命に関わるのは夜です。眠っている間は暑さに気づきにくく、朝には体が参ってしまう。ここで効くのが、扇風機を一晩動かせるポータブル電源です。スマホの充電を気にせず使えるようになるのも大きい。選び方は容量がすべてなので、まず下の記事の「容量の考え方」だけでも読んでみてください。
夜の明かりについては、両手が空くヘッドライトが一番です。スマホのライトは連絡用に電池を温存してください。
マンションの方へ:停電は「断水」も連れてきます
見落とされがちですが、マンションの多くは電動ポンプで水を上の階へ送っています。つまり停電すると、蛇口の水も止まることがあります。
停電に気づいて、まだ水が出ているうちにやることは1つです。やかんや鍋に飲み水を汲んでおく。お風呂に水を張れれば、トイレ用の生活用水も確保できます。水が完全に止まってからでは、この手は使えません。戸建ての方は水道が生きていることが多いので、ここは飛ばして大丈夫です。
スマホは「連絡手段」として守る
停電中のスマホは、懐中電灯ではなく連絡手段です。電池を守る設定を3つだけやっておきます。
①低電力モードをオンにする ②画面の明るさを下げる ③使わないアプリを閉じる。この3つで持ち時間は目に見えて変わります。情報収集はテレビの代わりにラジオがあると、スマホの電池を一切使わずに済みます。停電情報は、お住まいの電力会社の公式サイトやアプリで復旧見込みが確認できます(通信できるうちにブックマークしておくと早いです)。
復旧したあとの2つの確認
電気が戻ったら、やることが2つあります。
1つ目は冷蔵庫の中身の点検です。停電が数時間で済んでいれば、開けていない冷蔵庫の中身はほぼ無事です。ただ、肉や魚など傷みやすい物は、匂いと見た目を確認してから使ってください。迷ったら、もったいなくても食べないのが正解です。
2つ目は家電の様子です。停電の前に使っていた熱の出る家電(アイロン・ドライヤー・ヒーター)がそのままになっていないか。避難などで家を離れていた場合は、ブレーカーを入れる前に家電のプラグを抜いて回るのが安全です。通電した瞬間に火が出る「通電火災」は、この一手間で防げます。
まとめ:今日できること
まずはひとつだけ。ペットボトルの飲み物を2本、冷凍庫に入れてください。10秒で終わります。今夜停電しても、冷たい飲み物と保冷剤が手に入る状態になります。
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