2024年8月8日の夜7時15分、初めての「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が出ました。何をすればいいのか分からないまま、水を買いに出た方もいると思います。次に出るのがもう一段強い「巨大地震警戒」なら、1週間家を離れるのか。四国の家族がいちばん知りたいのは、そこです。
結論を先に言います。家を離れるかどうかは、住所が市町村の決めた「事前避難対象地域」に入っているかで決まります。入っていない家は、仕事も学校も続けながら、すぐ逃げられる態勢を1週間保ちます。買い足しより、点検が中心です。
私は四国に住む防災士です。内閣府のガイドライン(令和7年8月改訂)、気象庁の発表資料、四国4県と主な市の公表資料を2026年9月24日に読み、書いてある手順と数字だけでまとめました。読み終わる頃には、4つの言葉の違いと15日目までの動き方が分かり、自分の地域を調べる手順が手に入ります。
先に結論|家を離れるのは「事前避難対象地域」の人だけ
臨時情報には、後ろに4つの言葉のどれかが付きます。家族の動きが大きく変わるのは「巨大地震警戒」のときだけで、それも住所によって分かれます。全体を先に表で示します。
| 付く言葉 | 出る条件 | 期間 | 家でやること |
|---|---|---|---|
| 調査中 | 南海トラフ沿いでM6.8以上の地震など。地震から5〜30分後が目安 | 最短2時間ほどで、下の3つのどれかに変わる | 続報を待つ。揺れたら、津波警報が出たら、その場で逃げる |
| 巨大地震警戒 | 想定震源域のプレート境界でM8.0以上の地震 | 1週間。その後さらに1週間は「注意」と同じ対応 | 事前避難対象地域の人は1週間避難する。それ以外の人は日常を続け、すぐ逃げられる態勢を保つ |
| 巨大地震注意 | M7.0以上の地震、または普段と違う「ゆっくりすべり」 | 1週間 | 事前避難はない。日常を続け、すぐ逃げられる態勢を保つ |
| 調査終了 | 上の2つのどちらにも当たらない | なし | 通常の生活に戻る |
「警戒」と「注意」のM8.0とM7.0は、断層がずれた大きさから計算する「モーメントマグニチュード」です。地震の直後に速報される数字とは求め方が違い、計算に少し時間がかかります(気象庁)。専門家の評価検討会で確かめるので、種類が決まるのは最短で約2時間後です。
四国4県は、全市町村が「南海トラフ地震防災対策推進地域」に指定されています(内閣府、令和7年7月1日現在)。臨時情報が出たら、4県のどの家も「備えの再確認」と「すぐ逃げられる態勢」の対象です。家を離れる事前避難まで求められるのは、そのうちの一部の地域だけです。
「警戒」と「注意」の違い|1週間以内は10回に1回と100回に1回
違いは、最初の地震の大きさです。最初の地震が大きいほど、続けて巨大地震が起きる可能性が高くなります。気象庁は世界の地震の統計から、次のように説明しています。
M7.0以上の地震のあと、7日以内にM8クラスの地震が起きた頻度は、おおむね100回に1回です。M8.0以上の地震のあとなら、おおむね10回に1回。何もない時の1週間は約1,000回に1回なので(内閣府の解説資料)、「注意」は平常時の約10倍、「警戒」は約100倍にあたります。
10回に1回は、裏返すと10回に9回は1週間のうちに起きないということです。だから国は、仕事や学校を1週間止めることは求めていません。一方で、起きたときの被害は大きい。そこで、揺れてから逃げたのでは間に合わない人だけ、先に動いてもらいます。臨時情報の仕組みは、この2つの間に線を引いたものです。
南海トラフでは、実際に時間差で起きた例があります。1854年の安政東海地震の約32時間後に安政南海地震が、1944年の昭和東南海地震の約2年後に昭和南海地震が起きました(内閣府)。
最初の数日が大事な理由も、同じ統計にあります。M8.0以上の地震108例のうち、7日以内に次の大地震が起きたのは9例。そのうち8例は3日以内でした(内閣府の解説資料)。1週間の中でも、最初の3日は特に気を抜かないでください。
2024年8月の「巨大地震注意」で国が呼びかけたこと
初めての臨時情報は、次の流れで出ました(気象庁・内閣府の発表)。
- 8月8日16時42分、日向灘でM7.1の地震。宮崎県日南市で震度6弱
- 16時52分、愛媛県宇和海沿岸と高知県などに津波注意報
- 17時00分、臨時情報(調査中)
- 19時15分、臨時情報(巨大地震注意)。政府の「特別な注意の呼びかけ」が始まる
- 8月15日17時00分、呼びかけ終了。地震から168時間たった後の、最初の「ちょうどの時刻」です
このとき国が呼びかけたのは2つでした。1つは、家具の固定、避難場所と避難経路、非常食などの備蓄、家族との連絡手段を「再確認」すること。もう1つは、すぐに逃げられる態勢で寝ること、非常持出品を常に持ち歩くことです。どちらも、社会経済活動を続けたうえで行う、とされています。
備蓄について国が求めたのは「確認」で、「買い足し」ではありません。翌9日、農林水産省はXで家庭備蓄の周知とあわせて、過度な買いだめをしないよう呼びかけました。経済産業省は、流通業界とホームセンター業界に日用品と防災用品の安定供給を頼んでいます(内閣府の報告資料)。
社会の動きは地域で分かれました。和歌山県で12か所、三重県と宮崎県で5か所ずつ海水浴場が閉まり、各県で宿泊予約のキャンセルが出ました。一方、徳島市は3日後に始まる阿波おどりを中止せず、会場周辺の約7万人を約40分で避難させる計画を立てて開きました(内閣府の事例集)。
国はその後の検証で「とるべき行動が分かりにくかった」という反応があったことを認め、2025年8月にガイドラインを改訂しました。もう1回の臨時情報は、2025年1月13日です。日向灘のM6.6の地震で21時55分に「調査中」が出て、23時45分に「調査終了」になりました(気象庁)。2019年の運用開始から、臨時情報が出たのはこの2回です。「巨大地震警戒」は、まだ一度も出ていません。
事前避難対象地域とは|「揺れてから逃げて間に合うか」で決まる
事前避難対象地域は、「巨大地震警戒」が出たときに1週間の避難を求める地域として、市町村が先に決めておく場所です。町丁目や学区の単位で決めるのが基本です(ガイドライン)。種類は2つあります。
- 住民事前避難対象地域:地域の全員が避難する。市町村は「避難指示」を出す
- 高齢者等事前避難対象地域:高齢者、障害のある人、乳幼児など、避難に時間がかかる人だけが避難する。市町村は「高齢者等避難」を出す

決め方の基本は「津波で30cm以上の浸水が、地震から30分以内に来る地域」です。30cmは、浸水がこの深さを超えると亡くなる人が出る、という国の被害想定の前提から。30分は、東日本大震災ですぐ避難を始めた人の約9割が30分以内に避難場所へ着いた、という調査から来ています。そのうえで、津波の浸水想定区域から「揺れてから逃げて間に合う範囲」を除いた残りを、対象地域にします。
ここで1つ、誤解しやすい点があります。対象外は「津波が来ない」という意味ではありません。浸水想定区域の中でも、高台や避難ビルが近くて間に合うと判断された場所は、対象外になります。対象外の家も、揺れたら、津波警報が出たら、すぐに逃げます。
逆に、海から遠くても対象になる町があります。高知県の一覧では、本山町と津野町が「土砂災害警戒区域(急傾斜地)」と「耐震性のない住居に住む人」を、大豊町が「町内全域」を住民事前避難対象地域にしています。徳島県の一覧では、勝浦町・上勝町・佐那河内村・神山町が「その他」の欄で、町村の全域に高齢者等避難を出すとしています。
四国4県の事前避難|決め方も、一覧の出し方も県で違う
同じ四国でも、事前避難の決め方と、住民への知らせ方は県ごとに違います。人数は内閣府の調査(2025年6月時点)、公表の場所は2026年9月24日に確認した物です。
| 県 | 全員が避難する地域の対象者 | 高齢者等だけが避難する地域の対象者 | どこで調べるか |
|---|---|---|---|
| 高知県 | 約75,500人 | 約16,900人 | 県のページに市町村別の一覧(令和8年1月修正)。各市町村のページへのリンクつき |
| 徳島県 | 約7,500人 | 約14,700人 | 県のページ「南海トラフ地震臨時情報について」に一覧(令和8年4月1日時点) |
| 愛媛県 | 約15,800人 | 約12,500人 | 県の一覧は見つけられませんでした。市町のページで調べる |
| 香川県 | 50人未満か未把握 | 約2,600人 | 県の方針で対象は高齢者等だけ。市町のページで調べる |
高知県は、全国の住民事前避難の対象者約25万8千人(58市町村)のうち、約3割を占めます。高知市は、浦戸・長浜・横浜・三里・十津・春野東・春野西の7つの小学校区の全部または一部を対象にし、避難指示を出すと公表しています。
徳島県の一覧では、津波の欄に地域を書いているのは小松島市・牟岐町・美波町・海陽町です。徳島市・鳴門市・阿南市は、津波の欄が「−」です。ただし徳島市は「その他」の欄に、土砂災害特別警戒区域と避難行動要支援者を挙げています。
香川県は、県の方針で事前避難の対象を要配慮者に絞っています。理由は方針に書かれています。県の想定では、津波そのもので30分以内に30cm浸水する場所はありません。ただ、揺れの直後に堤防が崩れたり地盤が沈んだりして、30分以内に30cm浸水する地域があります。全員を1週間避難させると暮らしへの影響が大きいので、避難に時間がかかる人を基本にした、という考え方です。高松市は「木太町のうち北側エリア」を高齢者等事前避難対象地域にし、花園小学校など4か所を避難所にしています。
愛媛県は、市町が個別に公表しています。松山市は、西垣生町・港山町・堀江町・中島大浦など15か所(町丁目の一部を含む)に高齢者等避難を出すと公表しています。宇和島市・伊方町なども、市町のページで確かめられます。
1週間の過ごし方|発表の直後から15日目まで
時間の流れで並べます。「警戒」と「注意」で違うのは、事前避難があるかどうかと、期間の長さです。
| いつ | 巨大地震警戒のとき | 巨大地震注意のとき |
|---|---|---|
| 揺れた直後 | まず身を守る。津波警報が出たら、臨時情報を待たずに高い所へ逃げる。津波注意報なら海や海岸から離れる | |
| 5〜30分後 | 臨時情報(調査中)。テレビ・ラジオ・防災行政無線で続報を待つ。家族の無事を確かめ、スマホを充電する | |
| 最短2時間後 | 「巨大地震警戒」が出る。内閣府と気象庁が合同で会見する | 「巨大地震注意」が出る。内閣府と気象庁が合同で会見する |
| 津波警報が注意報以下になった後 | 事前避難対象地域の人は、浸水想定区域の外の知人宅や避難所へ移る。それ以外の人は家に戻り、すぐ逃げられる態勢に入る | 事前避難はない。すぐ逃げられる態勢に入る |
| 1〜3日目 | いちばん気を抜かない3日。非常持出品を手元に置き、逃げられる服で寝る | |
| 4〜7日目 | 同じ態勢を続ける。地震から168時間たった後の最初の「ちょうどの時刻」まで | 同じ態勢を続け、7日目の「ちょうどの時刻」で呼びかけが終わる |
| 8〜14日目 | 事前避難は解除。ただし、すぐ逃げられる態勢はもう1週間続ける | 通常の生活。備えの足りない所を直す |
| 15日目以降 | 通常の生活。備えの足りない所を直す | — |

事前避難に移るのが「津波警報が注意報以下になった後」なのには理由があります。M8.0以上の地震の直後は、南海トラフ沿いの多くの沿岸に大津波警報か津波警報が出ると想定されていて(ガイドライン)、香川県の方針も瀬戸内海の沿岸に大津波警報が出ると見ています。まず高い所へ逃げ、警報が下がってから、1週間過ごせる避難所や知人宅へ移る。この2段階です。
期間の途中で、もう一度臨時情報が出るほどの地震が起きたら、その地震から数え直します(ガイドライン)。また、1週間は「その日を過ぎたら安全」という予測ではありません。住民が避難を続けられる限度をもとに、国が先に決めた長さです。
対象外の家がやること|買いに走るより、10項目の点検

四国4県の事前避難の対象者は、全員が避難する地域と高齢者等だけの地域を合わせて約14万5千人です。4県の人口約353万人(総務省の人口推計、2024年10月1日)の約4%で、ほとんどの家は対象外の側です。対象外の家がやることは、内閣府のチェックリスト(住民編)にまとまっています。臨時情報が出たときに特に行う項目は、赤い字で10個示されています。
- 非常持出品を常に持ち歩く。寝るときも、すぐ持ち出せる所に置く
- すぐに逃げられる服装で寝る
- 家の中の、できるだけ安全な部屋で過ごす
- がけ崩れのおそれがある地域では、がけに近い部屋で寝ない
- 避難の情報を確実に受け取る。携帯電話の音量をいつもより大きくする
- 高い所に物を置かない
- 火災警報器の電池が切れていないか確かめる
- 使わない電気機器のプラグを抜く
- 消火器を取り出しやすい場所に置く
- 携帯ラジオと、携帯電話の予備バッテリーを用意する
見てのとおり、ほとんどは買い物のいらない行動です。お金をかけずに今夜からできます。プラグを抜くのは「出火や延焼の防止対策」の欄の項目で、次の揺れで倒れた電気製品から火が出るのを防ぐためです。香川県の方針も、最初の地震のあとは火を使う器具と電熱器具の使用をできるだけ控えるよう書いています。
一方、水や食料の備蓄、簡易トイレは、同じチェックリストの黒い字の欄、つまり「日頃から」の欄にあります。臨時情報が出てから揃える物としては書かれていません。臨時情報の夜に店で探すと、同じことを考える人と重なります。国が「経済的・社会的混乱を最小限に抑えるため」買いだめと買い急ぎを控えるよう呼びかけているのは、このためです。
簡易トイレは、この「日頃から」の欄で、水・食料と並んで挙がっている物です。臨時情報の1週間は、家にある回数を数えるところまでにします。足りなければ買い急がず、呼びかけが終わってから揃えます。回数の数え方と選び方は非常用トイレおすすめ10選にまとめています。
家の耐震性や、海・がけの近さに不安がある場合は、もう一歩あります。内閣府のチェックリストは、津波や土砂災害のリスクが高いところで不安がある場合に、避難できる知人宅や親類宅を考えておくよう書いています。香川県の方針も、耐震性が足りない住宅に住む人は、知人宅や親類宅への避難をあらかじめ考えておくよう求めています。
対象の家と、親が対象の家|避難先は「知人・親類宅」が先
住所が事前避難対象地域なら、「巨大地震警戒」が出たときに1週間家を離れます。避難先は、浸水想定区域の外の避難所か、知人・親類宅です。国のQ&Aは、できるだけ知人宅や親類宅への避難を促し、それが難しい人のために市町村が避難所を用意する、という順番を示しています。
この1週間は、被災したあとの避難とは違います。ガイドラインは、電気・ガス・水道・通信は普段どおり動き、対象地域の外では店も開いていると想定しています。だから、必要な物は自分で用意するのが基本です。避難所の運営も、避難した人が自分たちで行うのが基本とされています。
持ち物について、国は品目の一覧を示していません。考え方は「1週間の外泊の荷物に、非常持出品を足す」です。内閣府のチェックリストは、非常持出品の例として、食料、水、常備薬、懐中電灯、携帯ラジオを挙げています。足りない物は、開いている店で買えます。ただし買いだめはしません。荷物を取りに家へ戻るときは、その途中で地震が起きても安全を守れるように動く、とガイドラインは書いています。
四国では、親が海沿いの町に住み、子どもの世帯が内陸や別の市に住む家族があります。親の住所が高齢者等事前避難対象地域なら、親だけが1週間の避難の対象になります。受け入れ先を子どもの家にするなら、今のうちに「そのときはうちに来て」と話しておくと、当日に迷いません。親戚宅に身を寄せる考え方は親戚宅やホテルへの避難の記事に、親への切り出し方は高齢の親に防災を説得しない話に書いています。
旅行・帰省中に臨時情報が出たら
国のガイドラインは、「住民」を「地域に住まう者や通勤、通学、旅行者等その地域にいるすべての者」と定義しています。旅行先が住民事前避難対象地域なら、そこに出る避難指示は旅行者にも向いています。
行くか、やめるかについて、国の呼びかけの文面に「旅行を控えて」はありません。基本は社会経済活動を続けることです。判断の参考になるのは、イベントについての国のQ&Aです。できるだけ続けることが望ましい、ただし「巨大地震警戒」のときの住民事前避難対象地域の中など、明らかに命に危険が及ぶ活動は避ける、とあります。この考え方を旅行に当てはめると、次のようになります。
- 巨大地震警戒:宿や行き先が住民事前避難対象地域の中なら、その予定は変える
- 巨大地震注意:予定は続けるのが基本。着く前に、行き先の津波ハザードマップと避難場所を見ておく
2024年8月は、観光庁が旅行業協会などに、旅行者の安全確保を最優先にするよう連絡しています。宿や主催者の判断で予定が変わることもあるので、予約先からの連絡を受け取れるようにしておきます。帰りの交通は、鉄道が安全に留意しながら運行するのが基本です。ただ、2024年8月には特急の運転見合わせもあったので、出発前に運行情報を確かめます。
旅行先で実際に揺れたときの最初の1時間は旅行先で地震にあったらの記事に、実家への帰省中の備えはお盆の帰省で被災したらの記事にまとめています。
よくある疑問
1週間たったら、もう安全ですか
安全になったわけではありません。国のQ&Aは、期間が地震の予測ではなく、住民が避難を続けられる限度をもとに決めたものだと説明しています。世界の統計でも、M8.0以上の地震108例のうち、次の大地震が30日以内に起きたのは13例で、7日以内の9例より多くなっています。呼びかけが終わったら、1週間で見つけた備えの穴をふさぐ期間に切り替えます。
臨時情報が出ないまま、南海トラフ地震が来ることはありますか
あります。気象庁は、臨時情報が出ないまま突然起きることもある、と明記しています。臨時情報は予知ではなく、「いつもより起きやすい状態」を知らせる情報です。普段の備えが土台で、臨時情報はその点検の合図と考えてください。
夜中に出たら、どうすればいいですか
2024年の「巨大地震注意」は19時15分でした。臨時情報そのものは、すぐ家を出る合図ではありません。家を出るのは、揺れたとき、津波警報が出たとき、市町村から避難指示などが出たときです。その夜にやるのは、逃げられる服に着替えて寝ること、非常持出品を枕元に置くこと、携帯電話の音量を上げることです。
仕事や学校は休むのですか
「注意」でも「警戒」でも、基本は続けます。国の呼びかけは「社会経済活動を継続した上で」備える、という形です。例外は事前避難対象地域で、学校は臨時休業などの対応をとり、事業者は明らかに命に危険が及ぶ活動を避けます。
気象庁の「1週間程度は地震に注意」とは違うのですか
別の呼びかけです。気象庁は大きな地震のあと、揺れの強かった地域に、1週間ほど同じくらいの地震に注意するよう呼びかけます(2024年8月8日は最大震度6弱程度)。臨時情報は、四国4県を含む推進地域全体に、南海トラフの次の巨大地震への備えを求めるものです。ガイドラインも、2つを混同しないよう注意しています。
今日できること|自分の地域を調べて、家族のLINEに貼る
臨時情報が出てから調べるより、落ち着いている今日のうちに答えを1つにしておきます。手順は3つで、10分ほどで終わります。
1つめ。自宅と親の家が、津波の浸水想定区域に入っているかを見ます。ハザードマップかんたん検索で市町村の津波ハザードマップを開けば分かります。ただし、事前避難対象地域そのものはハザードマップには載っていません。入っていても、それだけで対象とは限りません。
2つめ。市町村名と「事前避難対象地域」で検索し、市町村か県のページを開きます。高知県と徳島県は、県のページに市町村別の一覧があります。香川県と愛媛県は、市町のページで探します。高松市や松山市のように、防災のページの中に載っている市もあります。見つからなければ、市町村の防災担当の窓口に電話で聞いてください。国も、指定状況は市町村に問い合わせるよう案内しています。
3つめ。結果を、次の3つのどれかにまとめて家族のLINEに貼ります。
- 住民事前避難対象地域:警戒が出たら全員で1週間、○○(知人宅や避難所の名前)へ
- 高齢者等事前避難対象地域:警戒が出たら、おじいちゃんとおばあちゃんは○○へ。ほかは家で態勢を保つ
- 対象外:警戒でも注意でも家で過ごす。ただし揺れたら、津波警報が出たら、すぐ○○(避難場所)へ
調べたページのURLと、確認した日付も一緒に貼っておきます。市町村の指定は見直されることがあるので、年に1回、防災の日のような節目に確かめ直すと安心です。
まとめ|逃げるか残るかは、住所で先に決めておく
臨時情報に付く言葉は「調査中」「巨大地震警戒」「巨大地震注意」「調査終了」の4つです。家を1週間離れるのは、「巨大地震警戒」が出たときに、住所が事前避難対象地域に入っている人だけ。四国4県のほとんどの家は対象外で、日常を続けながら、すぐ逃げられる態勢を保ちます。「警戒」なら2週間、「注意」なら1週間です。
臨時情報の夜にやるのは、点検です。非常持出品を手元に置き、逃げられる服で寝て、携帯電話の音量を上げます。水や簡易トイレは、平時に揃えておく物です。四国の4県で何が怖いかの違いは四国で南海トラフに備える記事にまとめています。
次の行動は1つ。今日、自分の市町村のページで事前避難対象地域を調べ、3つのどれに当たるかを家族のLINEに貼ってください。
この記事の出典
- 内閣府(防災担当)『南海トラフ地震臨時情報防災対応ガイドライン』(令和7年8月改訂)/ 同『よくある質問集』(令和7年8月7日更新)/ 同「南海トラフ地震臨時情報が発表されたら!」と解説資料・チェックリスト(住民編)
- 内閣府(防災担当)『南海トラフ地震事前避難対象地域に関するアンケート調査結果』(令和7年8月、令和7年9月19日修正)/ 同「南海トラフ地震防災対策推進地域・津波避難対策特別強化地域 指定市町村一覧」(令和7年7月1日現在)
- 内閣府(防災担当)「令和6年8月8日に発生した日向灘を震源とする地震に伴う南海トラフ地震臨時情報の発表を踏まえた政府の対応等について」(南海トラフ巨大地震対策検討WG第18回資料、令和6年9月9日)/ 同『南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)発表を受けての防災対応に関する検証と改善方策』(令和6年12月20日)/ 同『防災対応事例集』
- 気象庁「『南海トラフ地震に関連する情報』について」「南海トラフ地震に関連する情報(発表履歴)」/ 報道発表「令和6年8月8日16時43分頃の日向灘の地震について」「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)について」/ 内閣府・気象庁「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)に伴う政府としての特別な注意の呼びかけの終了について」(令和6年8月15日)/ 気象庁『地震・火山月報(防災編)』2025年1月 特集1
- 高知県「南海トラフ地震臨時情報について」と「県内の事前避難対象地域」(令和8年1月修正)/ 高知市「高知市における事前避難対象地域について」
- 徳島県「南海トラフ地震臨時情報について」と「事前避難対象地域設定状況」(令和8年4月1日時点)
- 香川県「『南海トラフ地震臨時情報』について」/ 同『南海トラフ地震臨時情報発表時の香川県内における防災対応方針』(令和7年12月改訂)/ 高松市「南海トラフ地震」
- 松山市「『南海トラフ地震臨時情報』などについて」(2025年1月31日更新)/ 宇和島市・伊方町の臨時情報のページ
- 総務省統計局『人口推計(2024年10月1日現在)』第2表
※事前避難対象地域は、市町村が見直すことがあります。この記事は2026年9月24日時点の公式資料をもとに書いています。お住まいの地域は、市町村の最新のページか窓口で確かめてください。

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