朝、蛇口をひねっても水が出ない。
このとき何をするかで、そのあと数日の暮らしやすさが変わります。断水は復旧まで数時間で終わることもあれば、地震のあとなら1週間以上続くこともあります。最初の10分でやることを、順番に決めておきましょう。
まず、全部の蛇口を閉める
意外に忘れられるのがこれです。
断水に気づいたとき、たいてい蛇口は開いたままになっています。そのまま出かけて、外出中に復旧すると、水が出っぱなしになって床が水浸しになります。集合住宅では階下にも被害が出ます。
最初にやるのは「開いている蛇口を全部閉める」。台所、洗面所、風呂、洗濯機の給水栓、屋外の水栓まで見てください。
原因をたしかめる。ここでトイレの判断が変わる
次に、なぜ止まったのかを確認します。市町村の公式サイト、防災アプリ、防災無線です。
原因によって、トイレを流していいかどうかが変わります。
流していい断水 台風や水道工事で水道だけが止まった場合。下水道は生きているので、バケツで流せます。ロータンクではなく便器に直接、1回に6〜8リットルを勢いよく入れます。
流してはいけない断水 地震のあと、または大雨で周囲が浸水した場合。排水管が壊れていると、流した水が床下や壁の中、集合住宅なら階下にあふれます。便器の水がポコポコと泡立っていたら、それは逆流のサインです。
判断がつかないときは、流さないでください。携帯トイレを使うほうが、あとの被害がはるかに小さくて済みます。
お風呂の残り湯でトイレを流す方法は、条件によっては危険です。くわしくは災害時に「お風呂の残り湯」をトイレに流すのは危険にまとめています。
家にある水を集める
やかん、鍋、ペットボトル、水筒。家の中にある使える水を1か所に集めます。
このとき、飲む水と、飲まない水を分けてください。 お風呂の残り湯は洗濯・掃除・トイレ用です。飲み水にはしません。
給湯器のタンクに水が残っている家庭もあります。エコキュートや電気温水器がある場合、取扱説明書に非常時の取り出し方が書かれています。断水していないうちに、一度読んでおくと役に立ちます。
給水情報を待つ。容器は「小分け」が正解
給水車の場所と時間は、市町村のサイトとSNSに出ます。
持っていく容器で失敗する人が多いところです。20リットルのポリタンクは、満タンにすると20キロになります。大人でも運べません。10リットルずつ2個に分けるほうが、結果的に多く運べます。
ポリタンクがない場合、リュックにポリ袋を2重にして入れ、そこへ水を入れれば運べます。背負えるぶん、手提げより安全です。
水を作る、という選択肢
給水車が来る場所まで往復できない家庭や、高齢の方だけの世帯では、水をもらいに行くこと自体が負担になります。
そういう場合に効くのが携帯浄水器です。風呂の残り湯や、近くの川、雨水をろ過して飲めるようにする道具で、手のひらサイズのものから売られています。ひとつあると「水をもらいに行けない日」の不安が減ります。
選び方と、ろ過できるもの・できないものは携帯浄水器おすすめ7選|断水時の命綱にまとめました。
断水で最初に困るのは、飲み水ではありません
これはお伝えしておきたいことです。
飲み水は、給水車が来ます。自治体も真っ先に手配します。でもトイレは、誰も持ってきてくれません。
必要な数は計算できます。1人1日5回、3日分で15回分。2人家族なら30回分、4人家族なら60回分です。「5個入りを1袋買って安心していた」というご相談をよく受けますが、1袋では家族の1日分にもなりません。
数と選び方は非常用トイレおすすめ|断水で一番先に困る物にまとめています。
今日できること
押し入れを開けて、ポリタンクがあるか見てください。
なければ、次の買い物で10リットルのものを2つ。1個1,000円ほどです。断水した朝に慌てて買いに行っても、その頃には売り切れています。
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