もしも今夜、震度7が来たら|ひとり暮らしの部屋で起こることを時系列で解説

四国在住の防災士・安心こちゃんです。

もしも今夜、震度7の地震が来たら。ひとり暮らしの部屋で何が起こるのか、発生の瞬間から避難所の朝まで、時系列でお伝えします。

先に結論です。順番を知っているだけで、備えの優先順位がはっきり変わります。そして今日できることは、水を2リットル買って玄関に置くこと。それだけです。理由は最後に説明します。

夜9時。立っていられない揺れが来る

震度7の揺れは、立っていられません。はわないと動けない揺れです。

棚が倒れ、本や食器が飛び、照明が大きく揺れます。この段階でできることは、頭を守ってやり過ごすことだけです。

「揺れたら机の下へ」とよく言われます。ただ、震度7では机まで移動できないことも多いです。その場でしゃがみ、クッションや腕で頭を守る。これが現実的な行動です。

揺れの時間は、長くても数分です。しかし、部屋の景色はその数分で一変します。

直後の30分。部屋が「住めない場所」になる

揺れが収まって、まず困るのは足元です。割れたガラスと食器が床一面に散らばります。素足で歩けば、確実にけがをします。

枕元にスリッパか運動靴を置いていない場合、ここで最初の後悔をする方が多いです。

次に、電気が止まります。夜9時なら、部屋は真っ暗です。スマホのライトだけが頼りになります。

そして水道です。建物の配管が壊れると、蛇口から水が出ないだけでなく、トイレも流せなくなります。無理に流すと、階下へ汚水があふれる事故につながります。

建物が大きく壊れていれば、その部屋で生活を続けることはできません。行き先は、避難所だけになります。

避難所の夜。トイレの列と、パン1つの配給

避難所に着いても、すぐに楽になるわけではありません。

まずトイレです。断水した避難所では、使える仮設トイレに長い列ができます。順番待ちが1時間近くになることもあります。

食べ物は、初日はパン1つ、おにぎり1つ、ジュース1本といった配給が精一杯です。温かい食事が出るまでには、数日かかることが多いです。

周りにいるのは、名前も知らないご近所さんです。眠れない夜を、知らない人と並んで過ごします。

これは大げさな想像ではありません。能登半島地震の避難所で、実際にあった光景です。避難所での過ごし方や人間関係の悩みは、避難所の人間関係で困らないためのまとめで詳しくお伝えしています。

翌朝。水の勝負が始まる

避難所で朝を迎えると、次の課題は水です。

飲み水は配給がありますが、決まった時間に、決まった量だけです。給水車が来ても、容器を持っていなければ受け取れません。ポリタンクや折りたたみの給水袋を持っている人と、いない人で、生活の質に差がつきます。

そして、飲み水よりも先に足りなくなるのが生活用水です。手を洗う水、体をふく水、トイレに使う水。断水が長引くほど、この差は大きくなります。

断水への備えとして、携帯浄水器という選択肢もあります。川や風呂の残り湯を飲み水に変えられる道具です。詳しくは携帯浄水器おすすめ7選で比較しています。

「あの時こうしていれば」で多いもの3つ

被災された方のお話を伺うと、後悔として挙がるものには共通点があります。

1つ目は、枕元の靴です。寝室で被災すると、割れたガラスの上を歩くことになります。古い運動靴を袋に入れて、ベッドの下に置いておくだけで解決します。

2つ目は、スマホの充電です。停電すると、スマホが情報源にも明かりにも連絡手段にもなります。モバイルバッテリーを満タンにしておく習慣が、そのまま備えになります。

3つ目は、非常用トイレです。水や食料は思い出しても、トイレを備えている方は少ないです。断水した瞬間から必要になるのに、いちばん忘れられています。

どれも数百円から数千円で用意できるものです。高い道具をそろえることよりも、この「安くて、無いと本当に困る物」から埋めていくのが、備えの近道です。

南海トラフ巨大地震は「30年以内に80%程度」

政府の地震調査委員会は、南海トラフ巨大地震が今後30年以内に起こる確率を80%程度と公表しています。

数字だけ聞くと大きすぎて、実感が持てないかもしれません。ただ、ここまで読んでくださった方には、「起きたらどういう順番で困るか」がもう見えているはずです。

困る順番が分かれば、備える順番も決まります。足元の靴、明かり、水、トイレ。高い物をそろえる前に、この4つです。

持ち出し用の備えをまとめて確認したい方は、防災リュックおすすめ15選をどうぞ。中身の考え方から説明しています。

今日できることを、1つだけ

水を2リットル、買って玄関に置いてください。

玄関に置く理由は2つあります。1つ目は、避難するとき必ず通る場所だからです。持ち出し忘れがありません。2つ目は、毎日目に入るからです。目に入るたびに「次は靴も置こう」「ライトも足そう」と、備えが自然に育っていきます。

水の量の目安は、1人1日3リットルで3日分です。詳しくは水の備蓄の始め方にまとめています。

備えは、一度に完璧にしなくて大丈夫です。今日の2リットルが、その一歩目になります。

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